これからの暮らしと居の構え方

株式会社GEN INOUE

井上玄


 私のライフスタイル

思い返せば子どもが生まれた約10年前の暮らしは、平日は一生懸命仕事場で働き休日に家族との時間や旅行を楽しむ「ON/OFF」を切り替える暮らしだった。数年前、子どもの小学校入学を機に、子どもには海や山の自然を日常的に感じて欲しいと逗子・小坪の「海近」に引越し、今に至るまで数年経ったが、私自身の「ON/OFF」を切り替える暮らしは変わっていなかった。

そんな中、新型コロナの「外室自粛」をきっかけにONとOFFの境界が薄くなった「職住一体」の暮らしが始まった。平日も晴れれば海を見ながらバルコニーで子どもと一緒にホームベーカリーで焼いたパンを食べ、夕食後に公園で運動がてら子どもと鬼ごっこをする。仕事の質は落ちることなく効率化され、移動しない分だけ家族との時間が増えた。

非日常的なイベントに驚くのではなく、毎日の暮らしの中にある魅力を発見できる時間と心の余裕を持てる暮らしとそれを実現する働き方が私の理想のライフスタイルであると気づいた。

 creative MY life

職場に近い人気エリアの「駅近」に高額のローンを組んで一戸建てを建てるのか?働き方をかえ、自然が豊かな環境に移住し子どもを育てるか? 平日は職場に近い「駅近」の中古マンション、休日は「非日常」を感じ自分の趣味を満喫できる「セカンドハウス」。「ON/OFF」を切り替える暮らしが理想?ライフステージに合わせて定住せずに住む場所を変える「遊牧的な暮らし」はどうか?どこにいつまで住むか?何曜日に働き、いつ長期休暇をとるか?

常識にとらわれず、自分の直感を信じ、働き方や暮らし方を自分でデザインし人生を楽しむ。1人でも多くの人が動き出す機会として今はチャンスだと思う。

暮らしの拠点・居の構え方

私の選んだ逗子・小坪は駅から遠く便利とはいえないが海と山には近く豊かな自然環境が残る小さな街。この街の挨拶が飛び交う親しみ易さや、みんなが顔馴染みになれる街の小ささに後押しされ、積極的に地域との関わりを大切に暮らし始めた。すぐに、この地域の人が好きになり、できるだけ地域の魚屋、八百屋、肉屋、花屋、ピザ屋、居酒屋などの個人商店で買い物や外食をするようになった。今ではすっかりお得意さんで、旬のオススメを教えてもらったり、逆に、次の日がお休みの八百屋さんは何を買ってあげると助かるのか?を考えながら会話を交わしコミュニケーションを楽しみ、商品以上のものを手に入れている。大切なのは利便性ではなく豊かな自然環境やコミュニケーションの生まれる街の気質など「地域の魅力」ではないか?自分にあった「住まい」を考える前に、自分にあった「地域」を選ぶことが、これからの自分らしい暮らしを実現する一歩になるのではないか?


横浜・神奈川|暮らしをデザインする建築家|AA STUDIO

神奈川県、横浜市の建築家を中心とした建築家グループ。住宅や各種施設設計の経験豊かな建築家メンバー自らで運営し建築家の紹介、建築家コンペのコーディネートなどの各種サービスを行っています。

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