住み継ぎ方(愛着のあるものとの暮らし)

佐賀高橋設計室

高橋正彦


愛着のあるものを大切に使う。

とても素敵なものの考え方ですよね。

たくさんのものが作られてたくさんのものが消費される。そのような時代から近年では愛着の沸くものを大切に使い続けるという考え方が見直され始めています。

子供の頃から住み慣れた大好きな家。大切にメンテナンスをしながら代々住み継いでいくことは理想的なことだと思います。慣れ親しんだ場所。気心の知れたご近所さん。時間とともに変化していく光と風。季節によって変わるお気に入りの場所。そんな大好きな家もいろいろな理由により手放さなくてはならなくなることもあります。

相続の問題、暮らしの形態の変化、親の介護の問題、仕事による転勤等々

現在進んでいる計画はまさにそのような、愛着があるけどいろいろな理由により別の場所へ住み替えなくてはならないというケース。せめて建物だけでもなんとか残すことはできないのか長い時間をかけていろいろと検討しましたが結局解体することに。

そこで今回考えたのが長年住んでいた建物で使っていたものを再利用すること。今回は引っ越しから解体まで少し時間が出来たので僕が現場で使えそうなものを取り外し保管することになりました。現実にどこまで再利用が可能かはわかりませんが少しでも利用できればと考えています。

諸外国に比べ家の寿命が短いと言われている日本。

これからも時代や暮らしのかたちの変化に対応できる、住み手が愛着を持ち大切に使ってもらえるような上質な空間の設計を目指していきたいと思っています。

横浜・神奈川|暮らしをデザインする建築家|AA STUDIO

神奈川県、横浜市の建築家を中心とした建築家グループ。住宅や各種施設設計の経験豊かな建築家メンバー自らで運営し建築家の紹介、建築家コンペのコーディネートなどの各種サービスを行っています。

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