「薪ストーブのある図書館」の家

古市久美子建築設計事務所

代表 古市 久美子


関内で設計事務所をしております、古市です。

寒い日がつづきますね。

みなさんは室内の暖かさはなにでとっていますか。石油ストーブ? エアコン? パネルヒーター?

最近、友人達から暖房はなにがいいんだ?と聞かれることがあります。

この冬すぐ手に入れる、あるいは大きなリフォームなしにという意味ですが、

「石油ストーブ」と答えて、「でも本当はやっぱり薪ストーブ!!」。

丹沢でも、かわいい薪ストーブよくみかけます。

エコ的にいえば、最近はエアコンの熱交換器であるヒートポンプもかなり高性能で高効率になってきています。

しかし、私はエアコンがとても苦手です。エアコンのいる部屋にいるくらいなら厚着をして寒空のオープンカフェにいたほうがまし、というほど。

とくに原発事故があってからは電気をつかうことにも自分の中に大きな抵抗があります。

暖かさをつくるのに電気以外の、できれば脱インフラで考えたいとおもうようになっています。

それと暖かさに関してもうひとつおもうことがあります。

我が家には6歳,3歳,1歳のこどもたちが住んでいます。

朝おきるとかならず、夕方外遊びから帰るとかならず、ストーブのそばにへばりついています。

ストーブのまわりにはお気に入りのおもちゃや絵本が広がり、片付けてもかならずそこにあらわれます。

よくみると、おもちゃの並べ方も丁寧で、親密な場所がひろがっているのです。

また冬の午前中のひだまりのあたるあたりにも、おもちゃがならべられて、よだれたれんばかりに「ぶーん、ぶー」といいながら黙々とあそんでいます。

あたたかさのまわりに動物(人間含む)は集まるものなんだな、とつくづく思います。

事務所の事例をここで紹介します。小平の家です。

クライアントの最初の要望は薪ストーブのある図書館。

建坪10坪,延床20坪のなかに大きくひろがります。玄関あけると広めの土間があってそこに薪ストーブがおさまっています。家の主人はそこで時折、薪をくべて、たばこをふかしつつぼんやりと物思い、または読書。2階では、もうひとりのこの家の主人が、お茶とおかしを用意して、これまたぼんやり読書。薪ストーブの上にのったやかんのお湯がわいたころ合流してまたそれぞれの場所へもどっていく。といった様子です。この小さくて愛らしい家に薪ストーブのあたたかさをシェアしながらそれぞれの場所がおのおの展開されています。

古市久美子 古市久美子設計事務所代表

www.furuichikumiko.com

2月11日(祝)11:00-18:00 武蔵野プレイスで小平の家の事例展示があります。

「夏涼しく冬あたたかい家づくり」(13:30-)というテーマでお話もします。お気軽におこしください。

横浜・神奈川|暮らしをデザインする建築家|AA STUDIO

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