株式会社 鎌倉設計工房
代表取締役
藤本 幸充
木造のすまいの美しさ、その一つは建前の時に現れます。
建前は1,2日で終わりますが、作業の終わる夕暮れ時に、
骨組みが青空に透けて見える時、一番美しいのではないかと思います。
ほぼ同じ角度でみた完成後の写真と比べてみましょう。
屋根材を張り、空が見えなくなってくると木組みの美しさは目立たなくなります。
その代り、側面から入る光が影を作り、その濃淡による美しさが現われてきます。
その効果を一層高めるのがベンガラという塗料です。
黒っぽく見えても光が当たると写真のように紫色に輝いています。
飛騨高山の民家に見られるがごとく、木造の醍醐味は大小さまざまな
木材の組み合わせと、それが織りなす構造美にあります。
一般の住宅は構造体を見せず天井を張りますが、天井裏には美しい骨組みが
隠されていると言えましょう。屋根を支える木、壁や床を支える太い梁、柱など、
木の一本一本が踏ん張って、家を支えている。
そういえば柱は「お父さん」、梁は「お母さん」など、昔名前を付けたなぁ!
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