変化した住まい。これからは?

こんにちは! 9月になり日が短くなってきました。今年の夏も暑かったですね。

AA STUDIO「自分の暮らしをデザインしよう!」今月は、家と自然環境-気候風土について考えてみたいと思います。

ご存知の通り、吉田兼好”徒然草”に「日本の家は夏をもって旨とすべし」という言葉があります。それはエアコンのない時代、梅雨時をいかに快適に過ごすか?を昔の人は考えました。夏の日差しを遮りつつ冬の日射は取り入れる。梅雨時は戸を開けておいても雨がかからないように風を通す。そのための工夫として、軒を半間(はんげん)、壁から出したのです。

 窓を開けておいても梅雨時の雨を凌げるように工夫された軒。

 夏の日差しを遮り風は通す御簾。

 家のまわりに打ち水をして、その上を通り抜ける風から涼をとる。

しかし冷暖房機器の発達により一年中シャツ一枚でも過ごせる環境を日本人は(人間は)手に入れました。と同時に軒の出がどんどんなくなりました。都会では敷地も狭くなってますし、デザイン的にもすっきりとしたモダンデザインへの変化を考えますと、軒が無くなるのは無理のない事かもしれません。

確かにエアコンのある生活は真夏は快適です。今や都会ではエアコンは手放せないかもしれません。しかし、よく考えますと、とっても不自然ですよね!?

軒だけではありません。日本の家は、障子や襖など軽い建具を開け閉めすることで風を通したり、季節ごとに空間を使い分けてきました。季節を感じ季節を生かし、外と曖昧な環境でゆるく繋がっていたのが本来の日本の住宅でした。それを1年中恒常化した環境を得る為に、機械、電気等に頼り、その効率をあげるために「閉じた家」となり、外と遮断する「開けずの窓」が多くなってしまいました。その結果、現代人は快適なはずの設備に支配され、閉ざされた閉塞感のある生活でストレスのある生活になっているように思えてなりません。

しかし、昨年の3.11以降、これまで大切にしてきた価値観がパラダイムシフトしている今、このように電気や機械に頼る生活でいいのか?と見直されています。

暑い今夏でも、街の商店街で店先に打ち水をしている姿を良く見かけました。おしゃれな街、元町商店街の通りでさえ、打ち水をしていました。エアコンの効いたお店の前を通ると一瞬冷たい風を感じて気持ちよいのですが、打ち水されたアスファルトの上を歩くのもなかなか気持ちの良いものです。自然の風は、人間の身体に心地よさと安らぎを与えます。

 本当に心地よいってどんなものなのでしょうか?

窓を閉めてエアコンのスイッチをいれるのではなく、窓を開けて軒や御簾で強い日差しを遮り、打ち水をして自然の風を取り込み、過ごしやすい環境を得る。

夏の暑さは、過ぎてみれば短いものです。その短い日々の為だけにエネルギーを多量に使用するのではなく、自然の環境から生活の営みを得る工夫が大切ですね。

どんなにすばらしいハコ=家ができても、そこでのあなたらしい暮らしが展開できなければ、単なるステキなハコで終わってしまいます。

実は「家づくり」は、自分の暮らしを考えることです。

建築家は家の構造・工法・暮らしの温熱環境などを考え、それぞれの敷地やすまい手に合うハコを提案しますが、その奥にはすまい手の暮らしを思い描いて提案するのが私たち建築家の仕事です。

家づくりは、自分の暮らしをデザインする=自分の暮らしをえがくことから始まります。

まず、ご自分の暮らしをデザインする「暮らし力」をつけてみましょう。

自分の暮らしをデザインするには、何から始めたらたらいいのでしょうか?

どんな家が欲しいではなく、どんな暮らしがしたいか?を考えることです。

家は究極の自己表現ですから、許される限りわがままになってください。>br />

「暮らしを大切にデザインする」横濱元町AA STUDIOの建築家は、そのわがままを聞くことからはじめます。

是非 自分の暮らしを探しに横濱元町AA STUDIOにいらしてくださいませ!

横浜・神奈川|暮らしをデザインする建築家|AA STUDIO

神奈川県、横浜市の建築家を中心とした建築家グループ。住宅や各種施設設計の経験豊かな建築家メンバー自らで運営し建築家の紹介、建築家コンペのコーディネートなどの各種サービスを行っています。

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